ようこそときめき部!~恋も夢も見つかるときめきだらけの部活動⁉

「わ、私、園芸部を立ち上げることにしますっ!」


 目を丸くする先輩たちに、私は自分の気持ちを口にする。


「私、気がついたんです。花が好きだって。私、園芸部を立ち上げて、花の世話をしたいです。温室の花はみんな生き生きとしていて、そんな花を私もお世話したいって思ったんです! 花のことをもっと知りたいって!」


 先輩たちは、私の話を静かに聞いてくれていた。


「先輩たちの部活はどれも本当に楽しかったです! 写真部も、文芸部も、放送部も、軽音楽部も天文部も。どれも本当に楽しかった」


 先輩たちとすごした日々を思い返しても、やっぱり楽しかった思い出であふれてる。


「でも、私は花が好き! ときめき部の園芸部として、花のお世話をしたいです!」


「選べなくてすみません……」、と私は頭を下げた。
 すると、少しして、ふっと笑い声が聞こえた。

 私は顔を上げる。


「選べないなんてことないじゃん」
「そうだな」
「咲森はしっかり選んでいるな!」
「うん」
「え? え?」


 先輩たちはみんな笑顔で、今度は私が目を丸くしてしまった。
 隣で星名くんもふふっと笑う。


「咲森さんはちゃんと選べたよ。自分の好きを」
「え……」


 みんなを見回すと、みんな笑顔で私を見ていた。

 そっか。優柔不断だった私が、ちゃんと選べたんだ。

 自分の、好きを。
 私は嬉しくなって言う。


「これからも、ときめき部の園芸部として、よろしくお願いしますっ!」


 みんなからパチパチと拍手が送られる。



「みのりちゃん、花の写真一生懸命撮ってたもんなー」
「花がモチーフの小説ばかり気になっていたな」
「花歌も歌ってたしな!」
「……それは鼻歌だと思うけど……。たしかに朗読も花が出てくる詩を気に入っていたね」


 先輩たちから口々に言われて、私は目を瞬かせた。


「咲森さん、星を見てる時も、花みたいできれい、ってつぶやいてたし」


 星名くんに追い打ちをかけられ、私はますます驚いた。


「ええっ、みんな私が花を好きって気がついてたんですか!?」

「うん」と五人がいっせいにうなずく。


 ええっ! みんな私が花を好きって気がついてだんだ!?


「気がついてなかったのって、私だけ!?」


 教室内が温かな笑い声に包まれて、私はほっとする。


「ね? 大丈夫だったでしょ?」


 星名くんに言われて、私は大きくうなずいた。


「うんっ!」


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