一夜限りの関係のはずが、隠れ御曹司から執愛されています
「ありがとうございます。カバンにつけていいですか?」
今使ってる外出用のカバンにつけようとしたけれど、なかなかつけられない。
「ちょっとかしてください」
真宮さんに渡すと、スッとカバンにつけてくれた。
「ありがとうございます」
可愛い、推しキャラってやっぱり気分が上がる。
キーホルダーをジッと見つめていると
「小春さんが可愛いすぎます……」
真宮さんが何か呟いた気がするけれど、騒音で聞き取れず
「なんですか?」
聞き返す。
「いや、なんでもないです」
真宮さんは下を向いてしまった。
私、なんか変だったかな。
キーホルダーをもらって、はしゃぎすぎた?
ゲームセンターから退店し、自然と駅方面へ歩く。
またあの一人の部屋に帰るんだ。帰っても煩いんだろうな。休日だから、隣の部屋の学生たちがまた騒いでいるかも。
明後日からは仕事で、普通の毎日に戻る。
急に現実に引き戻された。
ボヤっとしていると
「危ない」
勢いよく隣を走っていた自転車から、真宮さんが引き寄せてくれた。
「ここは歩道だから、ルールを守ってほしいですよね」
そうだ、真宮さんはさっきから人混みが多い方を歩いてくれているのに。
自転車も悪いけれど、フラフラしている私も悪いんだ。引き寄せてくれたから、真宮さんと距離が近くなる。
「真宮さん。今日はまだ付き合ってくれませんか?」
彼の袖を軽く引き、私の口からはそんな言葉が発せられた。
何を言っているんだろう、私。こんな時間なのに。
「すみませんっ」
「もちろんです。この間、ゆっくり飲めなかったんで二人で飲み直しでもしましょうか?俺もまだ帰りたくなくて」
駅前の居酒屋に入る。
この前みたいに個室ではない。店内はガヤガヤしていて、休日のため賑わっている。
真宮さんはこういう雰囲気のところ、苦手かな。選択を間違えたかも。
「こういう雰囲気のお店に入るの久しぶりです。なんか大人になったなって感じます」
真宮さんは何を飲みますか?と聞いてくれた。
「すみません。もっとオシャレなお店の方が良かったですか?」
「俺は小春さんが飲みやすいところだったらどこでも大丈夫ですよ」
ニコッと微笑んでくれる。
メガネの奥の目もきちんと笑っている気がするし、とりあえず良かった。
「乾杯」
ジョッキを合わせて乾杯をする。
何を飲もうか悩んでいたら
「気にしないで小春さんの飲みたいものを飲んでください」
彼はそう言ってくれた。
なんだか真宮には心を読まれているみたい。遠慮なくビールを飲む。
「美味しい!」
一人暮らしになってから、家でお酒を飲む気分にもなれなかった。
「真宮さんはお酒、強いんですか?」
「まあまあだと思います。あまり酔わない体質みたいで」
そうなんだ、羨ましい。
私は酔ってしまうと感情のコントロールがきかないから、制御するようにしている。
「小春さんは俺のことなんて気にせず飲んでくださいね。どんな小春さんでも受けとめますから」
「えっ?」
それって、どういう意味?なんか、期待しちゃう。
でも実際に私が怒り出したり、泣き出したりしたら、二度と会ってはくれないんだろうな。めんどくさい女って思われてそこで終わりだ。ま、いいか。真宮さんとはそういう関係になろうなんて考えてもいないから。迷惑かけない程度に飲んで、楽しく一日を終えよう。
一時間後――。
「聞いてくださいっ!私、この間フラれたんですよっ!同棲までしてたのにっ。結婚しようとまで言われてたのにっ」
「小春さん、間違えて俺のお酒一気に飲んじゃったんですね。結構アルコール強めだったから、大丈夫かな」
どうやら私は真宮さんがトイレに行っている時に運ばれてきたお酒を間違えて飲んでしまったらしい。
頭があまり働かない代わりに、なんだかすごく気分が良い。
今使ってる外出用のカバンにつけようとしたけれど、なかなかつけられない。
「ちょっとかしてください」
真宮さんに渡すと、スッとカバンにつけてくれた。
「ありがとうございます」
可愛い、推しキャラってやっぱり気分が上がる。
キーホルダーをジッと見つめていると
「小春さんが可愛いすぎます……」
真宮さんが何か呟いた気がするけれど、騒音で聞き取れず
「なんですか?」
聞き返す。
「いや、なんでもないです」
真宮さんは下を向いてしまった。
私、なんか変だったかな。
キーホルダーをもらって、はしゃぎすぎた?
ゲームセンターから退店し、自然と駅方面へ歩く。
またあの一人の部屋に帰るんだ。帰っても煩いんだろうな。休日だから、隣の部屋の学生たちがまた騒いでいるかも。
明後日からは仕事で、普通の毎日に戻る。
急に現実に引き戻された。
ボヤっとしていると
「危ない」
勢いよく隣を走っていた自転車から、真宮さんが引き寄せてくれた。
「ここは歩道だから、ルールを守ってほしいですよね」
そうだ、真宮さんはさっきから人混みが多い方を歩いてくれているのに。
自転車も悪いけれど、フラフラしている私も悪いんだ。引き寄せてくれたから、真宮さんと距離が近くなる。
「真宮さん。今日はまだ付き合ってくれませんか?」
彼の袖を軽く引き、私の口からはそんな言葉が発せられた。
何を言っているんだろう、私。こんな時間なのに。
「すみませんっ」
「もちろんです。この間、ゆっくり飲めなかったんで二人で飲み直しでもしましょうか?俺もまだ帰りたくなくて」
駅前の居酒屋に入る。
この前みたいに個室ではない。店内はガヤガヤしていて、休日のため賑わっている。
真宮さんはこういう雰囲気のところ、苦手かな。選択を間違えたかも。
「こういう雰囲気のお店に入るの久しぶりです。なんか大人になったなって感じます」
真宮さんは何を飲みますか?と聞いてくれた。
「すみません。もっとオシャレなお店の方が良かったですか?」
「俺は小春さんが飲みやすいところだったらどこでも大丈夫ですよ」
ニコッと微笑んでくれる。
メガネの奥の目もきちんと笑っている気がするし、とりあえず良かった。
「乾杯」
ジョッキを合わせて乾杯をする。
何を飲もうか悩んでいたら
「気にしないで小春さんの飲みたいものを飲んでください」
彼はそう言ってくれた。
なんだか真宮には心を読まれているみたい。遠慮なくビールを飲む。
「美味しい!」
一人暮らしになってから、家でお酒を飲む気分にもなれなかった。
「真宮さんはお酒、強いんですか?」
「まあまあだと思います。あまり酔わない体質みたいで」
そうなんだ、羨ましい。
私は酔ってしまうと感情のコントロールがきかないから、制御するようにしている。
「小春さんは俺のことなんて気にせず飲んでくださいね。どんな小春さんでも受けとめますから」
「えっ?」
それって、どういう意味?なんか、期待しちゃう。
でも実際に私が怒り出したり、泣き出したりしたら、二度と会ってはくれないんだろうな。めんどくさい女って思われてそこで終わりだ。ま、いいか。真宮さんとはそういう関係になろうなんて考えてもいないから。迷惑かけない程度に飲んで、楽しく一日を終えよう。
一時間後――。
「聞いてくださいっ!私、この間フラれたんですよっ!同棲までしてたのにっ。結婚しようとまで言われてたのにっ」
「小春さん、間違えて俺のお酒一気に飲んじゃったんですね。結構アルコール強めだったから、大丈夫かな」
どうやら私は真宮さんがトイレに行っている時に運ばれてきたお酒を間違えて飲んでしまったらしい。
頭があまり働かない代わりに、なんだかすごく気分が良い。