和霊




二人並んで歩いた。どちらからともなく手を繋いだ。こういう素直になれないところが、猫みたいだと僕は思った。


「昨日はごめんね?」


「うん。私もごめん」


「でも、話してない間も、僕は変わらずキミのことを愛してた」


「私も愛してる」


繋いだ手は先ほどよりもさらに、強く。


信号待ちの横断歩道で彼女がボソッと言った。


「よかった」


「何が?」


「もう、キミとは一緒にいられないって思ったから。よかった」


まるで、泣き疲れた子供のような声色で言う彼女が、たまらなく愛おしかった。


信号が青に変わる。二人手を繋いだまま渡った。


振り返ると、背には和霊公園がある。今日も展示してあるSLが、象徴としての役割を果たしている。



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