夜明けが世界を染めるころ
ティアナ side

レイさんが迎えに来てくれたのはいいけれど――
その、あまりにも良い身体つきに、つい目がいってしまった。

特に大臀筋。
まじまじと見ていたら、しっかりバレてしまった。

挙句の果てに、
「殿下のことは嫌いですか?」なんて聞かれてしまい、
どう答えれば失礼にならないのか、頭をフル回転させる羽目に。

怒っている様子はなかったし、
とりあえずは……乗り切れた、と思いたい。

そうこうしているうちに、トワとユウリ、ルイがいる部屋に到着した。

「みんな入るよー」
そう告げて扉を開ける。

ルイが少し困ったように笑う。


そこには、ベッドの上で眠り込んでいるトワの姿があった。
規則正しい寝息。相当、疲れていたのだろう。

「……これは起こさない方がよさそうですね」

「そうですね」

レイさんは状況を一目で把握すると、すぐに判断を下す。

「では、レオさんの作ったお食事をこちらにお持ちします」

そう言って、近くに控えていた侍女に指示を出す。
同時に、レオにも早急に伝えるよう手配しているようだった。

手際がいい。さすが殿下の側近だ。

「ありがとうございます」

「ユウリ、トワのそばにいてあげて。
ルイも疲れただろうからここでゆっくりして」


「かしこまりました、お嬢様」

「わかったわ」

ユウリは柔らかく頷き、ルイも返事をし静かにベッド脇へと向かう。

それを確認してから、私はレイさんと共に部屋を後にした。
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