夜明けが世界を染めるころ
アリスに促され、そのままベッドに寝かされる。
「無理はなさらないでくださいね、お嬢様」
そう言われて初めて、
身体が思った以上に重いことに気づいた。
……昨日、湖に潜ったせいだろうか。
夏の終わりで、水温はかなり冷たかった。
それに、共鳴も、少し無理をした。
ぼんやりと天井を見つめていると、
控えめなノックの音がする。
「失礼するよ」
「……ディラン?」
入ってきたディランは、
いつもの余裕を少しだけ削ぎ落とした表情をしていた。
「ユウリから聞いた。
熱があるんだね」
ベッドのそばまで来て、
私の様子を確かめるように視線を落とす。
「湖に潜ったことが原因かな。
それとも、共鳴の使いすぎか」
「……どうでしょう」
「たぶん、両方だろうね」
そう言って、小さく息を吐く。
「……心配をかけて、すみません」
思わずそう口にすると、
殿下は少し困ったように笑った。
「謝ることじゃないよ」
そう言って、
ベッド脇の椅子に腰を下ろす。
「心配ぐらい、させてくれ」
その声は柔らかくて、
でも、どこか譲らない響きがあった。
額に、そっと手が触れる。
「……やっぱり、少し熱い」
「大丈夫です」
「その“大丈夫”が、一番信用ならない」
苦笑まじりに言われて、
言い返せなくなる。
「今日は、何も考えなくていい」
殿下はそう言って、
私の手元に水の入ったグラスを置いた。
「君の役目は、休むこと。
それ以外は、私たちに任せてくれ」
安心してしまうではないか。
「少し眠るといい」
そう言って、布団をかけなおす。
瞼が、ゆっくりと閉じていった。
「無理はなさらないでくださいね、お嬢様」
そう言われて初めて、
身体が思った以上に重いことに気づいた。
……昨日、湖に潜ったせいだろうか。
夏の終わりで、水温はかなり冷たかった。
それに、共鳴も、少し無理をした。
ぼんやりと天井を見つめていると、
控えめなノックの音がする。
「失礼するよ」
「……ディラン?」
入ってきたディランは、
いつもの余裕を少しだけ削ぎ落とした表情をしていた。
「ユウリから聞いた。
熱があるんだね」
ベッドのそばまで来て、
私の様子を確かめるように視線を落とす。
「湖に潜ったことが原因かな。
それとも、共鳴の使いすぎか」
「……どうでしょう」
「たぶん、両方だろうね」
そう言って、小さく息を吐く。
「……心配をかけて、すみません」
思わずそう口にすると、
殿下は少し困ったように笑った。
「謝ることじゃないよ」
そう言って、
ベッド脇の椅子に腰を下ろす。
「心配ぐらい、させてくれ」
その声は柔らかくて、
でも、どこか譲らない響きがあった。
額に、そっと手が触れる。
「……やっぱり、少し熱い」
「大丈夫です」
「その“大丈夫”が、一番信用ならない」
苦笑まじりに言われて、
言い返せなくなる。
「今日は、何も考えなくていい」
殿下はそう言って、
私の手元に水の入ったグラスを置いた。
「君の役目は、休むこと。
それ以外は、私たちに任せてくれ」
安心してしまうではないか。
「少し眠るといい」
そう言って、布団をかけなおす。
瞼が、ゆっくりと閉じていった。