溺愛されるオッドアイ

そんなまさかね……。
だけどどうやらそのまさからしい。
すんなりと椛月は頷いた。

「急に泊まるとか言い出すし……男の子とか嘘だろと思いきや……一緒にマンション入ってくのは男、男、男!!空手も最近再開したってじいから聞いたし、放課後おそいと思ったら……」

こういうこと、と。

「ご、ごめんってば」

途中でやめた私と違って、椛月は小学生まではまじめにやっていた空手。
でも、周りの友達の影響かすっかりゲームに目覚めてからは、もうきっすいのゲーマーになっていた。
中学生になって椛月の学校では部活所属は必須らしく……空手をやるのかと思ったのに、軽音部。
楽器以前に楽譜(がくふ)も読めない椛月が。
その理由は幽霊(ゆうれい)部員として(せき)を置けるから、って。
それに思春期中なのか、家では愛想のない返事ばかりで、私とは『ふぅん』とか『へぇ』とかしか話してくれないのに。

……わざわざ追いかけてくるなんて。
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