溺愛されるオッドアイ

「奏先輩はチーム対抗とかになった時のあるある、総長同士の勝負……総長である奏先輩は他の総長と本気勝負が出来ないんだ」
「それって……」

なんとなく察するものはある。

「奏は、過去に致命的な怪我をしたんだよ」

怪我……。それも致命的って、どんな……。

「ちなみに、利き手である肩のな」

喧嘩の最中、なんの関係もない男の子をかばった時に、打ち方が悪かったせいで右肩が上がらなくなった、と新くんは教えてくれた。
私をかばおうとした時に上がらない腕を見てから、ずっと腕だと思っていたけど肩の方だったんだ。

「まぁ上がらないって言っても、手を振ったり、軽く万歳くらいなら勢いさえつけなければ出来ないわけじゃないんだけどさ」
「だけど、喧嘩とくれば話は別。誰を相手にしても攻防で利き手は使う。いくら奏が強くても足技だけでは限界がくるよ。病院には行ってるみたいだけど」

病院──

そうだ。私、道場終わりにアイス屋へ行く途中に、病院から出てきた奏くんを見たんだった。
……肩を回してたところも。
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