溺愛されるオッドアイ
「黒夜、お前がこのまま攻めずにいて俺が勝っても、後から文句は聞かないからね。それにあのオッドアイの子、ついでにもらおっかな」

瀬名の発言に、一緒にかたまって見ていた瑚白くんたちがいっせいに私に抱きついたり、腕を組んできた。
だめとか、やらねぇし、とつぶやきながら。

「ほらチームって大体男だらけだし、強い女子のひとりくらいいる方が花があっていーと思わない?俺とそれなりにやり合えるなら、なおさら。……全力でたたかえないお前のそばより、俺のそばがふさわし──」


──え?

瞬きの間に、何があったの?ってくらいの出来事だった。

ずっと見つめていたのに、瞬きひとつの間に時間が飛んだみたいな感覚におちいる。

だって……全く攻めていなかった奏くんの肩からはブレザーが落ち、攻め続けていた瀬名が倒れていったのだから。
その上、瀬名に食らわせた一発は……右手のパンチだった。
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