溺愛されるオッドアイ
"俺らの目的達成のため、お前を利用するのが手っ取り早いと思ったからだ"──
奏くんに問われて、私は言われた言葉を思い出す。あの時はさほど気にとめなかったけど、今はちゃんと聞きたい。
「覚えてるよ。目的達成のために私を……って。教えてくれるの?」
「Murkinessを……瀬名を倒すことだ。ただ、俺らだけではだめだった。人数的にもそうだが、新たちが動いてる間、常に俺のそばにいれるやつが欲しかった。でも、俺の目にかなうやつは中々いなくてな」
それでMurkinessとの決着に踏み切れていなかった、と奏くんは続けた。
「そこで、お前だ。強いだけでなく、ワケアリのオッドアイときた。目の能力を聞いて……お前のことを逃すまいと思ってな」
「じゃあ、懸賞を理由に私を入れたわけじゃなかったんだ」
「確かに、懸賞がかかっていたことでお前を俺らStrayに入れるきっかけにはなった。Murkinessとも決着がついた以上、お前が抜けたいと言うならそれまでだ」
でも、と奏くんは足を止めたから私も同じように立ち止まった。