溺愛されるオッドアイ

「はぁ……どうし──」

ため息をついた矢先、目の前のドアが開いた。

ノックをしようとしたかっこうのまま、開かれた先の空間に目をやると、ひょっこりひとりの男子が顔を出した。

「おっ、なんだ。ちゃんと来てくれてんじゃん?奏ちゃん、良かったな」

私を見るなり、男の子はにこりと笑って『入りな入りな』と手招きをする。
奏ちゃん、ということは中に奏様もいるということ。やっぱりここで合ってたみたい。

「お、おじゃまします……」

おそるおそる中へと入るとこれまた高級な一室。廊下と同じように床は赤いマット、壁は……よくわからないけど見た感じでは高級そう。
他にも、置かれているのは机ではなく、ガラステーブルに二人掛けソファが二つ、照明はシーリングファン。すべて黒色で統一されている。
だから全体的に薄暗さがあるけれど、このくらいなら私の目は大丈夫。

にしても、とても学校とは思えない空間だ。
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