溺愛されるオッドアイ

けど、どちらにせよ西側。
奏くんを狙う西側の不良で間違いはない。
そして……私に懸賞をかけているのも。

私が捕まってしまえばStrayのみんな──奏くんも絶対に動く。
それに懸賞の件が私だとわかれば……Murkiness側の思うツボだ。

……この状況、利用されたらたまったもんじゃないな。
スマホを持って出てきたのは不幸中の幸いだったかもしれない。

私は買ったばかりのボトルを振りはじめた。

「奏くんの場所は知らないよ、夏休みだもん。学校じゃあるまいし?」
「連絡くらいつくだろうが。大人しく連絡すれば、君にはなにもしないけど」

なにもしない、ね?
懸賞とわかれば手のひらを返すくせに。
そんなのうのみにしてられない。

そう思いながら、ポケットからスマホを取り出す。

「お、そうだよなー傷付くより連絡する方が賢明(けんめい)だぜ」

ま、私が奏くんに何か伝えるものだと思ってくれるよね。ありがたい勘違いだ。

「ちょっと待ってね……」
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