溺愛されるオッドアイ

私の走る音や息づかいに新くんの声が低くなった。
奏くんに声をかけてるのが聞こえてきて、一度切ると聞こえてるか分からないけど電話を切った。
スマホをポケットにしまいながら振り向くと、差は少し埋まっているように感じる。

やっぱり男の子って足速いな……!
こんな全力ダッシュ、長いこと持ちはしないし……道的に()くのは無理に等しそう。

──ああっもういい!

この先行き止まり、の看板を見てあえてそこに入ることにした。
すぐに道はなくなり、後ろを向いて待ち構えることに。
長引く追いかけっこに勝ち目はないだろうから。いっそここで終わらせた方がいい。

「……ふぅ」

近づいてくる足音に息を吐き、空手の構えをとる。

「おっと、あららー行き止まりだったのか、ざんねんだねー」
「かわいそ……なんてな!」

にやつきながら突っ込んでくる二人。
の、奥から現れた違う男の子の姿が不良くんたちの隙間からわずかに見えた。
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