【完】君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
普段よりも抑えた声色は副社長としてのものではなく、ただ一人の夫のそれで、どこまでも真剣だった。
晴菜が指先に伝わる体温を感じながら小さく息を吐くと、バインダーを持った看護師が中待合室へ続く廊下から顔を出した。
「二十五番でお待ちの方~、中待合へどうぞ~」
受付で受け取った番号札に視線を落とした晴菜は、奏汰へ目配せをする。二人で立ち上がろうとした瞬間、ふわりと眩暈に似た感覚に足を止めた。すると、すぐに奏汰の手が背に添えられる。
「ゆっくりでいい」
低い声が耳元で響き、晴菜の呼吸を落ち着かせてくれる。背に回された奏汰の手は、支えるというより包み込むような手つきで、晴菜はふっと息を吐いた。
先週からはじまった悪阻と思われる症状は不意打ちでやってくる。それでも、こうしてそばで寄り添ってくれる人がいることが何よりも心強い。
二人で並んで歩き、中待合の長椅子へ腰を下ろした。空調が少し強いのか、ひやりとした空気が足元を撫でる。すると奏汰は無言でスーツの上着を脱ぎ、また当然のように晴菜の膝へとかけた。
「冷えると余計つらいらしい。ネットで調べた」
晴菜が指先に伝わる体温を感じながら小さく息を吐くと、バインダーを持った看護師が中待合室へ続く廊下から顔を出した。
「二十五番でお待ちの方~、中待合へどうぞ~」
受付で受け取った番号札に視線を落とした晴菜は、奏汰へ目配せをする。二人で立ち上がろうとした瞬間、ふわりと眩暈に似た感覚に足を止めた。すると、すぐに奏汰の手が背に添えられる。
「ゆっくりでいい」
低い声が耳元で響き、晴菜の呼吸を落ち着かせてくれる。背に回された奏汰の手は、支えるというより包み込むような手つきで、晴菜はふっと息を吐いた。
先週からはじまった悪阻と思われる症状は不意打ちでやってくる。それでも、こうしてそばで寄り添ってくれる人がいることが何よりも心強い。
二人で並んで歩き、中待合の長椅子へ腰を下ろした。空調が少し強いのか、ひやりとした空気が足元を撫でる。すると奏汰は無言でスーツの上着を脱ぎ、また当然のように晴菜の膝へとかけた。
「冷えると余計つらいらしい。ネットで調べた」