君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
銀座にはたくさんのバーがある。それこそ、数えきれないほどだ。新規店ができては撤退していくような、入れ替わりの激しい区域だというのに。
奏汰は、そんな晴菜の動揺をすっと受け止めるように微笑んだ。
「銀座には、うちの酒を扱ってくださっているバーがいくつかありまして。ギャレットさんには今度営業をかけようかとアポを取りたいと思っていたんですよ。いやぁ、奇遇ですね」
背筋をそっとなぞられたような感覚に、呼吸の仕方すら忘れそうになる。
――奇遇?
そんなはずがあるわけない。わざとだ。絶対に。どういうわけかはわからないが、きっと晴菜の勤め先を奏汰は最初から知っていて、この場ではわざと知らないふりをしたに違いない。だって、あの朝、たぬき寝入りをして晴菜の出方を見ていたような男だ。
まるで最初からレールを敷かれていたようで、息が詰まる。
「そう……ですか」
動揺を悟られまいと俯き気味に答えたところで、襖が静かに開き、仲居が料理を運んできた。枝豆と茄子が鮮やかな季節料理が乗る八寸には、清涼な鮎の稚魚が緊張を和らげるよう静かに横たわっており、張り詰めていた空気にやわらかな隙間ができた。
「どうぞ、ごゆっくり」
仲居が去ると、隆之がグラスを手に取り、穏やかな微笑みをこちらに向けてくる。
「お話を続けましょう。そう緊張なさらずに」
そう促す声は優しい。けれど晴菜の緊張は、緩むどころか逆に増していった。
――だって、この人がいる。
奏汰は、そんな晴菜の動揺をすっと受け止めるように微笑んだ。
「銀座には、うちの酒を扱ってくださっているバーがいくつかありまして。ギャレットさんには今度営業をかけようかとアポを取りたいと思っていたんですよ。いやぁ、奇遇ですね」
背筋をそっとなぞられたような感覚に、呼吸の仕方すら忘れそうになる。
――奇遇?
そんなはずがあるわけない。わざとだ。絶対に。どういうわけかはわからないが、きっと晴菜の勤め先を奏汰は最初から知っていて、この場ではわざと知らないふりをしたに違いない。だって、あの朝、たぬき寝入りをして晴菜の出方を見ていたような男だ。
まるで最初からレールを敷かれていたようで、息が詰まる。
「そう……ですか」
動揺を悟られまいと俯き気味に答えたところで、襖が静かに開き、仲居が料理を運んできた。枝豆と茄子が鮮やかな季節料理が乗る八寸には、清涼な鮎の稚魚が緊張を和らげるよう静かに横たわっており、張り詰めていた空気にやわらかな隙間ができた。
「どうぞ、ごゆっくり」
仲居が去ると、隆之がグラスを手に取り、穏やかな微笑みをこちらに向けてくる。
「お話を続けましょう。そう緊張なさらずに」
そう促す声は優しい。けれど晴菜の緊張は、緩むどころか逆に増していった。
――だって、この人がいる。