君を酔わせるまで離さない〜ワンナイトのはずが絶倫すぎる俺様副社長に本気で囲われています〜
ゆっくりと速度を落とした車は、赤信号で止まった。静かすぎる車内の空気感に耐えかね、晴菜は弱々しく言葉を漏らす。
「私なんて、何の保証にもならない。あなたにとって、得になることなんて……」
「またそれだ」
晴菜が言葉を吐き切る前に、奏汰がふっと息を吐いた。呆れたような、けれど怒ってはいない声色だった。
「俺をなんだと思ってる。時東の資本と引き換えに、俺の造りたい酒をあいつらの商売道具にされて、それで俺が幸せだとでも思うのか」
「……」
「金で塗り固めた味方なんざ、俺には必要ない。俺が欲しいのは、俺らの酒を『日常に溶け込む優しい味』だと言ってくれた、あんたのその感性だ。戦略だの何だの言われるより、晴菜に『旨い』と言われる方が俺にはよっぽど価値がある」
赤信号が青に変わる。奏汰は滑らかにアクセルを踏み込み、再び車を走らせた。
「価値があるなんて……そんなこと」
「本心だ。あんた、俺がお世辞言えるほどイイ性格してねぇのは知ってるだろ」
奏汰の言葉はぶっきらぼうだったが、そこにはわずかに揶揄うような響きが籠っていた。彼なりに落ち込んでしまった自分を励ましてくれようとしているのだと察した。
晴菜は膝の上で握りしめていた手を緩め、小さく笑みを浮かべた。
「イイ性格って」
「私なんて、何の保証にもならない。あなたにとって、得になることなんて……」
「またそれだ」
晴菜が言葉を吐き切る前に、奏汰がふっと息を吐いた。呆れたような、けれど怒ってはいない声色だった。
「俺をなんだと思ってる。時東の資本と引き換えに、俺の造りたい酒をあいつらの商売道具にされて、それで俺が幸せだとでも思うのか」
「……」
「金で塗り固めた味方なんざ、俺には必要ない。俺が欲しいのは、俺らの酒を『日常に溶け込む優しい味』だと言ってくれた、あんたのその感性だ。戦略だの何だの言われるより、晴菜に『旨い』と言われる方が俺にはよっぽど価値がある」
赤信号が青に変わる。奏汰は滑らかにアクセルを踏み込み、再び車を走らせた。
「価値があるなんて……そんなこと」
「本心だ。あんた、俺がお世辞言えるほどイイ性格してねぇのは知ってるだろ」
奏汰の言葉はぶっきらぼうだったが、そこにはわずかに揶揄うような響きが籠っていた。彼なりに落ち込んでしまった自分を励ましてくれようとしているのだと察した。
晴菜は膝の上で握りしめていた手を緩め、小さく笑みを浮かべた。
「イイ性格って」