【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「だってこれないと七海ちゃんやばいでしょ色々。助けに来たんだよ」

と、真剣な顔で言っているけど全くそう思えない。

何もなくてもこの人はおそらく来た。

でも──

「ありがとうございます」

これがなかったら本当にピンチだった。

ただのお荷物だった。

情けなくて泣きたくなったのを必死にこらえた。

この人にこれ以上弱みを見せてはいけない。

「七海ちゃん、お礼にさ。仕事終わったらご飯食べに行こうよ」

「取引先の方々と会食があるんです」

持ってきてくれたのはありがたいが、これ以上踏み込ませてはいけない。

「じゃあ、それが終わったらホテルのバーで飲もうよ」

「すみません。終わったらすぐ休みたいんです」

それから何も言葉が返ってこない。

さすがに目的は違ったとしても資料を持ってきてくれたのに、邪険にするのもだんだんと気が引けて来た。

「あの……。今度、改めて別の形でお礼をさせてください」

勇凛くんも一緒に。

返事は返ってこない。

よーく見てみると。

寝ていた。

マイペースすぎる。
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