【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「私何時に終わるかわかりませんよ」

「大丈夫だよ兄貴今日夜用事あるし」

「え、そうなんですか?」

「奥さんの誕生日なんだよ今日」

奥さん──
複雑な心境だ。
前百貨店で一緒にいた女性は恐らく奥さんじゃない。

「あの人……勇輝さんの奥さんってどんな方なんですか?」

「え、気になるの?」

「ええ、まぁ、彼はどんな女性を選ぶのかが気になっただけです」

「兄貴は自分と会社に利益がある女を選んだだけだよ。たぶん」

「そうなんですね……」

「俺もそうだよ。でも、別に好きな女がいるわけでもなかったし、そこまで気にはしてなかったよ。今までは」

その時、内線が鳴った。
私が電話応対をしているうちに、勇哉さんはいなくなっていた。

心にざらりとする感覚だけが残った。
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