【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

またもやピンチ?

──翌日

私と勇凛くんは水族館にいた。

張りつめていた毎日の息抜きのため。

暗い空間が落ち着く。

「七海さん、クマノミかわいいですね」

大きい立派な魚たちが泳ぐ中、ささやかにイソギンチャクの中に潜むクマノミを見ている勇凛くん。

「そうだね」

クマノミを見つつ勇凛くんを見る。

綺麗な瞳。

最近じっくり見れていなかった。

周りの環境が騒がしくて。

勇凛くんとプカプカ浮かぶクラゲを見て、

ペタペタ歩くペンギンを見て、

イルカをショーを見て──

のんびり二人でデートするのは幸せ。

デートする時は、いつもより甘めのコーディネート、ナチュラルメイク、見た目だけでも年の差を埋めようと頑張る。

「七海さん、今日もすごく可愛いです」

勇凛くんはちゃんと気持ちを伝えてくれる。

「ありがとう」

だからもっと自分磨きをしないと!と気合が入る。

「でも、七海さんが会社でもそうだと、不安です」

「何が?」

「また誰かが近づいてくるかもしれないので……」

くっ

勇凛くんの思い込みからの可愛い嫉妬。

顔がにやけそうになる。

「会社では、こんな格好したら勇輝さんに怒られるよ」

「そう……ですよね」

余計な名前を言ったせいで気まずい沈黙が流れる。

「これは勇凛くん専用コーディネートなの!勇凛くんの前以外ではしないよ?」

「……嬉しいです」

優しく微笑む勇凛くんが愛おしい。

そして、水族館を満喫して、今日は私の家へ。

「今日はロールキャベツを作る!」

私は新たな料理に挑戦することにした。

「俺も手伝います!」

具材を混ぜて、二人で茹でたキャベツで具材を包む。

煮立てた鍋に入れて、グツグツ茹るのを待つ。

二人で久々に『まちがいさがし』をしながら。

「なんでこんな簡単な絵なのに見つからないんだろね……」

「はい。挫けそうになりますね」

そしてタイマーが鳴った瞬間

「見つけたー!」

最後の間違いを見つけてスッキリ。

そのあと食べたロールキャベツは

『美味しい!』

二人で声が揃ってしまった。

笑顔がこぼれる。

その時、勇凛くんのスマホに着信があった。

「すみません」

勇凛くんが離れたところで電話にでた。

「え、明日?」

勇凛くんが焦っている。

電話を終えたあと、神妙な面持ちの勇凛くん。

「どうしたの?」

「……実は」

「うん……」

身構えてしまう。

「もう父が帰ってきてて、明日父が本社に来るそうです……」

え……?

そんな……

これは……

またもやピンチ……?
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