【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
「森川さん泊まるんですか……?」

「せっかく来たからたっぷり見て回るよ」

「森川さんなら、もっと素敵な人見つけられると思いますよ。この時間がもったいないですよ」

わかってる。

こんな不毛な関係のためにここまでするのは馬鹿げてる。

でも──

「……俺にとっては大事な時間なんだよ」

それが答えだ。

そのあとは、ホテルから出て福岡を観光していた。

すると、着信があった。

──勇哉さん

「もしもし」

『森川くん……七海ちゃんに逃げられた」

「そうですか……残念ですね」

『つまんないから帰るわ』

「はい、気をつけて」

『今日夜空いてる?』

──やばい、会社休んでいることバレたら、こっちに来てることを悟られる。

「すみません、今日は夜飲みがありまして」

『ふーーーん。わかった。じゃあまた今度ね』

通話が終わって胸を撫で下ろした。

そして、そのあとホテルに戻って彼女を待っていた。

しばらくすると彼女がホテルに戻ってきた。

「どうだった?」

「なんとかやり遂げました……」

「飲みに行くか?」

「飲みません」

だよね。

「お酒は無理ですけど……ごはん付き合いますよ。私のおごりです!」

よし!と思ってしまった。

そして彼女とラーメンを食べて、今日のことを色々聞いた。

来た時は緊張していたのに、それが解けた彼女が見せる笑顔が、たまらなくまた俺の心を揺さぶった。

でも、絶対に悟られてはいけない。

この関係を崩したくない。
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