【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
会社が特別損失を出して、社員のボーナスをカットし、大量リストラも余儀なくされるほど、酷い状態になった。


彼女に言おうとしていた言葉、未来は音もなく崩れ落ちた。

俺は、彼女に別れのメッセージを送っていた。

二人の時間を過ごして幸せに浸ることは、その時の自分にはできなかった。

彼女は、静かに会社を去った。

あんなに愛していたのに呆気なく終わった。


終わった後に襲ってきた後悔。

負の感情に流されてしまった自分がとった行動。

一生忘れられない。

一生心の中で謝り続ける。

そしてどうか、この先幸せであって欲しいと心から願った。


──そして俺はその一年後

取引先の大手銀行の頭取の娘と結婚した。

何の感情もなかった。

妻の肩書を得た女は俺を慕っていた。

何も知らずに。

この女に罪はない。

だから、ちゃんと家族として接していた。


そして翌年に子供も生まれた。

普通の家族を演じていた。

いや、家族だ。

俺は夫であり父親だった。

心をあの時に置いてきたまま──
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