【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
──勇凛くんが会社に入社してから半年後
その日は私の誕生日だった。
勇凛くんが私のためにお祝いのケーキを作ってくれた。
ケーキにチョコペンで文字が書いてある。
ハートの中に
“I LOVE NAMI”
さりげなく伝える愛もいい。
だけど、この勇凛くん直球の愛が、嬉しい。
「七海さん誕生日おめでとうございます」
「ありがとう。ケーキ作ってくれて嬉しい」
ケーキを切るのが勿体無い。
私は写真を撮った。
「もう31かぁ」
そう呟くと、勇凛くんは真剣な顔で私を見た。
「七海さん、相談があるんです」
「うん。なぁに?」
言いにくそうにしている。
「このタイミングで言っていいか悩んだんですけど……」
何……?
「子供について、七海さんの考えを聞きたくて」
──子供
欲しいと二人で言っていた。
そんな未来を夢見ていた。
──でも
「欲しいと思ったんだけど……悩んでる」
「何をですか?」
「出産が怖い。あと、産まれたら二人の時間がなくなっちゃう気がして……」
──沈黙
「そうですね……。産むのは俺じゃないので、そこは七海さんの意見を尊重します。俺も七海さんと二人で過ごす時間が大好きです」
優しく微笑む勇凛くん。
勇凛くんならそう言ってくれると思っていた。
だからこそ、勇凛くんの希望に応えられないのが辛い。
年齢的にそんな悠長に考える余裕もない。
でも急ぎたくもない。
ケーキを二人で食べ終わって、食器を片付けて、それぞれ寝る準備をする。
新居に引っ越すタイミングで、新しいベッドを二人で買った。
セミダブルのベッド。
二人で毎日抱き合って寝ている。
勇凛くんの匂いと温もりに包まれながら。
この幸せは、誰にも邪魔されたくなかった。
──勇凛くんが寝た後
私はまだ起きていた。
ふと頭に浮かんだのは、勇凛くんが子供を笑顔で抱っこしている姿。
矛盾している。
勇凛くんと二人でずっといたいという気持ちと、勇凛くんのために子供を産みたいという気持ち。
二つが心の中でせめぎ合っていた。
その日は私の誕生日だった。
勇凛くんが私のためにお祝いのケーキを作ってくれた。
ケーキにチョコペンで文字が書いてある。
ハートの中に
“I LOVE NAMI”
さりげなく伝える愛もいい。
だけど、この勇凛くん直球の愛が、嬉しい。
「七海さん誕生日おめでとうございます」
「ありがとう。ケーキ作ってくれて嬉しい」
ケーキを切るのが勿体無い。
私は写真を撮った。
「もう31かぁ」
そう呟くと、勇凛くんは真剣な顔で私を見た。
「七海さん、相談があるんです」
「うん。なぁに?」
言いにくそうにしている。
「このタイミングで言っていいか悩んだんですけど……」
何……?
「子供について、七海さんの考えを聞きたくて」
──子供
欲しいと二人で言っていた。
そんな未来を夢見ていた。
──でも
「欲しいと思ったんだけど……悩んでる」
「何をですか?」
「出産が怖い。あと、産まれたら二人の時間がなくなっちゃう気がして……」
──沈黙
「そうですね……。産むのは俺じゃないので、そこは七海さんの意見を尊重します。俺も七海さんと二人で過ごす時間が大好きです」
優しく微笑む勇凛くん。
勇凛くんならそう言ってくれると思っていた。
だからこそ、勇凛くんの希望に応えられないのが辛い。
年齢的にそんな悠長に考える余裕もない。
でも急ぎたくもない。
ケーキを二人で食べ終わって、食器を片付けて、それぞれ寝る準備をする。
新居に引っ越すタイミングで、新しいベッドを二人で買った。
セミダブルのベッド。
二人で毎日抱き合って寝ている。
勇凛くんの匂いと温もりに包まれながら。
この幸せは、誰にも邪魔されたくなかった。
──勇凛くんが寝た後
私はまだ起きていた。
ふと頭に浮かんだのは、勇凛くんが子供を笑顔で抱っこしている姿。
矛盾している。
勇凛くんと二人でずっといたいという気持ちと、勇凛くんのために子供を産みたいという気持ち。
二つが心の中でせめぎ合っていた。