【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
暫く沈黙が続いた。

でも、特にそれ以上何も起こらない。

何が何だかわからなくて混乱していると、寝息が聞こえた。

振り返ったら、勇凛くんは寝ていた。

「寝言……?」

私はほっとした。

ただ、体勢は変わらず、私は身動きがとれない。

どうしよう……。

「七海さん」

また寝言を言っている。

これじゃ眠れない。

脱出を試みた時、腕の力が強くなった。

「七海さん……」

苦しそうな声。

どんな夢を見ているんだ……!

深い眠りだろうから、ちょっと力入れても大丈夫かも。

勇凛くんの腕を振り解こうとした。

「七海さん…俺とずっと一緒にいてください」

勇凛くんの静かで切実な声。

寝言なのにハッキリしている。

腕を振り払うことができなくなってしまった。

私はそのまま眠りにつくことにした。

───

朝目が覚めると、私と勇凛くんは向かい合わせに寝ていた。

勇凛くんの腕はそのままだった。

その状況に焦ったけれど、私はそのままでいた。

勇凛くんの腕の中が暖かくて、心臓は早く鳴るのに落ち着く。

不思議な感覚だった。

暫くすると、私のスマホのアラームが鳴った。

ヤバい!!

すると勇凛くんが目覚めた。

「……七海さん…え、なんで」

「勇凛くんが寝てる時にこうなってしまって……」

「そうなんですね…すみません……」

「アラーム消すね」

私は起き上がってアラームを消した。

「七海さん、今日はどうするんですか…?」

「役所に行こうと思う」

勇凛くんが起き上がった。

「婚姻届のことですか?」

少し不安そうな顔をしている。

「うん。ちゃんと確認したいの。私たちが夫婦になってることを」

「はい、そうですね。俺も行きます」

私と勇凛くんは朝ご飯を食べて支度を始めた。
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