【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
重い声の響きに体が震えた。

「なぜ私の番号を……?」

『君がこの前置いていった書類に書いてあった』

最悪だ。

「勇凛くん、来週から研修って早くないですか……?」

『勇凛から聞いたのか。別に早くない。私もそうだった』

でも、勇凛くんは内定取り消されたばかりで心の準備もできてない。

「バイト辞めなきゃいけないって悩んでましたよ。ちゃんと相談して決めるべきだと思いますが?」

『私に何も相談なく結婚した勇凛が悪い』

勇凛くんはこの人の所有物かなんかなの……?

『それより君は自分の心配をした方がいい。いつからこっちに来るんだ』

「今日辞表だしたので、あと二週間くらいです」

『そうか……。明日は空いているか?』

「明日?仕事ですけど……」

『夜だ』

夜?

「仕事終わったあとは特にありませんが」

『またここに来い』

え。

「本社にですか……?」

『ああ』

「なんでですか?」

『それは来ればわかる。あと──』

あと?

『勇凛にはこのことを言うな』

そして一方的に電話を切られた。


──不安すぎる。
< 92 / 193 >

この作品をシェア

pagetop