【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして
食事が運ばれてくる。

私の気持ちを置いてけぼりに、かわるがわる料理が並べられる。

優雅に食べる勇輝さんを横目に、一口程度しか口に入らない。

結局ほとんど食べることができずディナーは終わった。

勇輝さんが会計を済ませる。

「あの、結局用件はなんなんですか?」

「あとで話す」

なんで今じゃないの!?

「明日も仕事あるのでもう帰ります!」

もう我慢の限界だった。

「わかった。すぐ済むからついてきなさい」

なら今ここで済ませろ。

と言いたいところだけど、彼はそのまま出口に一直線。

もーーー!

「待ってください!」

彼についていくと、客室の方に向かっている。

「え?どこに行くんですか?」

彼が向かった先に客室の扉。

彼はキーをかざして扉を開けた。

中は、テレビで見たことあるようなホテルのスイートルームだった。

「入りなさい」

「……嫌です」

なんで客室に……?

「話を聞かれるとまずい」

なんの話なの?

「安心しろ。このあと別の女が来る。君に手はださない」

人をからかうような目線。

私はその女と宜しくやるための繋ぎか。

よく見たら指輪もしてるし、既婚者。

私の前で、まるで不倫宣言。

「……わかりました。用件だけ聞いたらすぐに帰ります」

私は客室に入った。

立派な客室を眺めてると、ドアが閉まり、その瞬間、彼に抱き寄せられた。

──は?

驚きすぎて何も声が出なかった。
< 97 / 193 >

この作品をシェア

pagetop