ガラスの告白
 お洒落もしなく、いつも何かに怯えるように影に隠れている時男。人気者の渡辺の友人でなければ、男子生徒からちょっかい出されても、おかしく無いと思っていました。
 それともう一つ、女生徒は二人の耳に入りにずらい噂を、知っていたからです。


 女生徒は、気まずい表情を浮かべる要に気づきます。
 悲しませ、そんな光景を見せた時男に、腹を立てていました。
 友人である要のことを思うと、非難した言葉を、出さずには居られないでいます。


 その焦ら立ちは思わず、ガラスの少女に向けた発言へと変わります。

「後数日で卒業だって言うのに転校して来るって、不自然すぎない? 何か怪しいよね」

 渡辺は困りながら答えます。

「そう……かな?」

「そうだよっ! 先生達も気を使っているように感じるって他の子も言っていたし、萩原だって体育の授業であからさまに庇っていたんでしょ」 

 渡辺は誤魔化すように答えます。
 顔は女生徒に向けながらも、要に聞かせるように、声が通るように話します。

「そうだね。なんか訳ありだよね。でも、うちらや、とっ君には関係ないよ。今も帰りの道でも教えているだけじゃないかな。転校生だから親切心から接してるだけだよ」

「トックン?」
< 56 / 102 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop