ガラスの告白
 要は顔を隠すように顎を下げると、動揺する時男を見上げました。

「秀ちゃんにも相談したら、その方がいいって。自分には叶えられないから、私にはそうしてくれって」

 時男は言葉の意味がわかりませんでした。目が泳ぐせ、言葉の意味を探します。

(秀ちゃんが? 何を言っているの)

 目についた要のスカートから露出したふくよかな足に、時男は思わず良からぬ想像を持ち、自身に虫唾が走りました。
 戸惑い思わず、再度運転手さんを見ます。

 運転席の立板で背中もほぼ見えず、こちらから見たルームミラーには、運転する足元しか見えないでいました。

 振り返り要を見ると、決意する表情で待っています。
 時男の中で、自身も醜い再婚相手と同じ生き物だと認めていました。
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