クズにはクズのやり方で
 大体、そんな話をしているのだろう。

 うーん、見逃してもいいけど。

 これは長引きそうだけど、なんとかしたい思いが強くあった。

 仕事終わりで私は少し疲れていたが、店員を救いたいとその時はなぜか思った。

 店員と店長が話し込んでいる間に割って入った。

「話してるところ、申し訳ありません。私から提案あるんですけど……」

「…えーと…いや、お客様にそのようなことは出来かねます。こちらで対応しますので」

「いえ、私、あの人と知り合いなんです。だから、任せてください」

 私は店長に適当な理由を作って、この場を私に任せるように仕向けた。

「そうでしたか。では、お願いしてもいいですか?」

 店長は私の言葉をすぐ信じた。

 店員は目を丸くして、口を開いた。

「……っお願いします」

 店員は私の嘘を見抜いているのだろう。

 店員ですら難しいと判断したと思われる。

 さっき会ったばかりで、私に任せるってことはかなり困っているようだ。

 店員と店長に同意を得られたので、私はコンビ二の前で座り込んでいる店員の彼氏に声をかける。

「……あの…」

 膝を屈みこんで、店員の彼氏の顔を覗き込む。

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