クズにはクズのやり方で
 
 あったのかリモコンの電源をつけて、チャンネルを変えていた。

 桜ちゃんは仕事から帰ってくると、テレビを見ることが好きで、お笑い番組がやっていたら、笑って見ている。

 日本ドラマを観ていたら、主人公に感情移入して泣いたり、ドラマ中でも主人公が言ったことに関して、一人で突っ込んでいる。
 
 桜ちゃんはハマっている趣味はないが、テレビを見ることは彼女の中では必須事項だ。

 そういう光景を見ると、僕は口角が上がる。

 食器や鍋などを洗ってから、お風呂を洗った。

「……桜ちゃん。お風呂洗ったから入りな」

 桜ちゃんは脱いだ靴下を履き、腕まくりをした袖を戻していた。

 僕にはーいと返事をしてから、パジャマを用意して、お風呂に入っていた。

 桜ちゃんがお風呂に入ったら、僕の時間だ。

 一人の時は自分が読みたかった本を一週間で読み切る。

 土曜日に本屋で本を買うのが僕にとっての一人時間。

 これは邪魔されたくない。

 桜ちゃんもそれは理解していて、お風呂入った後は自室に籠ってくれている。

「よし、僕も入るかな。ここまでにしよう」

 区切りのいい所で終えたら、お風呂に入る。

 桜ちゃんが入り終わった音が聞こえたら、大体入ることが多い。
 
 僕達二人の生活はこんな感じで日々を送っている。

 だが、幸せな日常がこんな形で崩されるとは今の僕は考えていなかった。

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