「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
「占いの館に行きましょうよ」
次の日の社食。
熱々の鉄板でソースが焦げる音を聞きながら、環奈がチーズインハンバーグを堪能していると、悦子が怪しいチラシを出してきた。
「ほら、百円引きの券が三枚ついてるし。
三人で行きましょうよ」
なるほど。
青っぽいカラーのチラシの下の方に切り取って使うようになっている割引券がついている。
三人で行くのなら、切り取らずに、このまま出していいのかなあ、
と面倒くさがりの環奈が思っているうちに、悦子と麻沙子が揉めはじめた。
「えーっ。
ここ当たらないですよ。
この間別れた友だちが順風満帆な年になるでしょうとか言われてたし。
このジャスティス飯田って人は当たるらしいですけど。
行列になってますよ」
チラシに載っている五人の占い師の一人を指差しながら麻沙子は言う。
ジャスティス飯田。
正義の名のもとにとんでもないこと言い出しそうだ。
「それなら、私、よく当たる占い師の話、聞いたことありますから、そっち行きましょうよ」
と麻沙子が言い出す。