「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
「別れたいっていうか。
 いい人なので、申し訳なくて」

「ちょうどいいじゃないか。
 俺と結婚しよう」

「えっ?」

「偽装結婚でいい。
 だが、失敗したくないから。

 上手く行くとわかるまで黙っていよう」

 ――偽装結婚なのにっ!?

 どんだけプライド高いんですかっ、と言ってしまって気がついた。

 これだけお互い思ったことを言えるから楽なんだな、と。

「花守……」
と滝本が手を握ってくる。

 いや、なんなのですか、と環奈は身を引き気味になったが、特に深い意味はなかったようだ。

「俺と偽装結婚しよう――」

 すごいロマンティックに言わないでください。

「そして、二人で暮らしていけるとわかったら、みんなに発表しよう」

「偽装結婚していますって?」

 それじゃ、意味ないだろっ、と怒られた――。
 



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