婚活嫌いのパイロットは約束妻に恋をする
蕗の仕事への真面目な姿勢と情熱がとても好きだ。

仕事の話をしている彼女はいつも目を輝かせ何事も前向きに全力で取り組んでいる。

その姿に刺激を受け、俺自身いつも励まされている。

俺は蕗をずっと捜していたが、きっと俺は彼女が恩人だったと知らなくても恋をしたと今なら自信を持って言える。

Contrailで俺を庇ってくれた強い正義感、温かな優しさ、窮地に陥っても逃げずに必死で立ち向かうところ、全部に惹かれた。

その反面、強い責任感からかなんでもひとりで抱え込む不器用さ、真っ直ぐさが心配で、守りたいと願った。

相続の件で俺に相当な迷惑をかけていると蕗は思い込んでいるが、そんなものは負担でもなんでもない。

蕗の力になり、甘えてもらえるのはとても嬉しい。

恐らく土地ではなく蕗に執着している従弟の存在は大きな懸念材料だが、譲るつもりは毛頭ない。

あの従弟はあっさり引き下がらないだろう。

蕗には明確に伝えていないが、実家が世話になっている弁護士に相談し、彼の企みも探っている。

今はとくに目立つ真似はしていないはずだが、蕗には時々連絡があるようだった。

相続に関してはあくまでも蕗が当事者なので、俺は彼女から話してくれるのを待っている。
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