婚活嫌いのパイロットは約束妻に恋をする
「うん……実はひとつ報告があるの」
『大丈夫、とくに変わりないよ』というのが最近の定番だったせいか、彼が少し驚いて私の顔を覗き込む。
「なに? 仕事、それとも相続手続の件か? まさかどこか怪我を?」
そう言って、体を離し、私の全身にサッと視線を向ける。
整った面差しを心配そうに曇らせる姿に小さく首を横に振る。
「ううん、私たちふたりに関係する内容。これからちょっと色々変わって、琉生さんにたくさんお願いすることが増えると思うけど」
「蕗は普段からひとりでがんばりすぎだから頼ってくれるのはむしろ嬉しい。でも、どういう意味だ?」
怪訝そうに首を傾げる彼の耳元に小さくささやく。
「赤ちゃんを、授かったの」
「……え、赤、ちゃん?」
目を見開き、私の言葉を反芻する。
初めて見る表情に、秘密を告げた私のほうが驚く。
「あの……琉」
「蕗、本当に……? 嬉しい、ありがとう……っ」
彼の名前を呼ぼうとした瞬間、琉生さんが口元をほころばせ、全身で喜びを表現して私をさらに深く抱き込んだ。
「悪い、力を入れたらダメだよな。蕗、体調は? 立っていて平気か? 病院は?」
琉生さんが今度はそっと私の腰と頬に大きな手で触れて抱き直す。
矢継ぎ早に繰り出される質問に自然と頬が緩みながらもひとつひとつ答えていく。
『大丈夫、とくに変わりないよ』というのが最近の定番だったせいか、彼が少し驚いて私の顔を覗き込む。
「なに? 仕事、それとも相続手続の件か? まさかどこか怪我を?」
そう言って、体を離し、私の全身にサッと視線を向ける。
整った面差しを心配そうに曇らせる姿に小さく首を横に振る。
「ううん、私たちふたりに関係する内容。これからちょっと色々変わって、琉生さんにたくさんお願いすることが増えると思うけど」
「蕗は普段からひとりでがんばりすぎだから頼ってくれるのはむしろ嬉しい。でも、どういう意味だ?」
怪訝そうに首を傾げる彼の耳元に小さくささやく。
「赤ちゃんを、授かったの」
「……え、赤、ちゃん?」
目を見開き、私の言葉を反芻する。
初めて見る表情に、秘密を告げた私のほうが驚く。
「あの……琉」
「蕗、本当に……? 嬉しい、ありがとう……っ」
彼の名前を呼ぼうとした瞬間、琉生さんが口元をほころばせ、全身で喜びを表現して私をさらに深く抱き込んだ。
「悪い、力を入れたらダメだよな。蕗、体調は? 立っていて平気か? 病院は?」
琉生さんが今度はそっと私の腰と頬に大きな手で触れて抱き直す。
矢継ぎ早に繰り出される質問に自然と頬が緩みながらもひとつひとつ答えていく。