年下課長の溺愛が私をほどいていく ~ジーンズの私を彼は一番欲しがった~
休憩中、私は自販機の珈琲を買いに行った。

「あっ……」

自販機の前に藤堂課長の姿を見つけて、曲がり角に姿を隠した。

さっきの有給の件で、彼を意識しているのは認める。

今はシンプルに、会いたくない。

私はチラッと、曲がり角から自販機の前を見た。

まだいる。

しかも自販機の前で、買った珈琲を飲んでいる。

なんで?

その時だった。

藤堂課長と目が合った。

しかも、彼はニコッと笑っている。

あそこまでされたら、無視するわけにはいかない。

私は意を決して、自販機の前に歩いて行った。

「お疲れ様です。」

ニコッと笑顔を作って、藤堂課長に挨拶をした。

「お疲れ様です、木村課長。」

私が財布にから小銭を取り出すと、先に藤堂課長が小銭を自販機に入れた。

目をぱちくりさせる。

「どうぞ。お好きな物を。」

「えっ!」

まさかの奢り?

「いえ、あの……」

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