身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる
「佑太さん。私の前では遠慮なくスイーツ楽しんでくれて大丈夫ですからね。食べ過ぎはよくないですけど」
「ありがとう。詩織。君からそう言ってくれて、本当に俺は心が洗われる」

 無愛想でクールな彼がずっと隠していた弱い部分に触れたせいか、佑太さんに寄り添いたいと言う一種の庇護欲めいたものが湧いてきている気がする。
 なんでこんなに放っておけないって思ってしまうんだろう? その疑問を解決できそうな答えはすぐには見つかりそうにない。

「改めてこれからもよろしくお願いしますね。佑太さん」

 胸の中に抱かれた状態のせいか、ちょっと声はくぐもっているけど、ちゃんと伝わっているはず。
 この人の胸の中は本当に温かい。母さんと父さんもこんな感じで温かさを感じていた時はあったのかな、いや少なくとも私が見ていた中ではなかったかもしれない。

「ああ。さらに君を手放したくなくなった」
「え」
「思った通りでよかった」

 どういう意味なのか。言葉通りの意味なのかそれともまた何かあるのかと聞こうとするが、彼は腕の力をより強める。

「もう……」

 無愛想な人が見せる甘えたがりな姿は、本当にずるいとしか言いようがない。
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