ながされて、絆されて、ふりむいて
……凪の勘違いや当てつけで頭がいっぱいだったけれど、もともと名波さんは純粋にお礼を、ということで誘ってくれていたのだ。
「いいえ、とんでもないです。妹さんの結婚式のこと、またお話聞かせてください」
「もちろん。そのときはまたこうやって飲み連行する」
「あはは、待ってます」
「それで、本題ね」
彼の口角がゆるく均一に上がった。今までの話が本題だと思っていたけれど、どうやらアイスブレイクらしい。
やさしさを含ませたトーンは保ったまま、核心をつくようにぽん、とトスが上がる。
「好きな人、さ?」