ながされて、絆されて、ふりむいて



甘さがいっぱいに散らばって、紺色のなかで光り輝くお月さまのように淡くてぽやっとしたやさしさが。だれにでも好かれる魅惑的な危険を孕む雰囲気が。


それだけじゃない。


仕事の延長に近いからだろうか。今でも凪とふたりでいるとどきどきすることがあるのに、名波さんに対してどきどきしない。男の人への耐性がないわたしでも、下を向かずに話すことができる。


柔らかなオーラをはなって、話しやすさと親しみやすさがカンストしている名波さんだからだろうか。
 

そういう、妙な安心感をもたらすところも、



「(似てる、)」



凪ではなくて。あのひとに、似ている。二度と関わることも会うこともないあのひと。わたしと凪がずるずるとこんな関係になったきっかけでもあるひと。




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