ながされて、絆されて、ふりむいて
突然、わたしが彼女の吹き出しの登場人物としてやってきた。凪が迎えに来る白澄──白澄学園高校──の子はわたし以外にいない。
盗み聞きみたいなこと、しちゃいけないってわかってるのに足は動かずこの空間に留まってしまう。
「そうっすけど」
「え〜あの子さぁ、可愛いよねぇ!児玉花鈴ちゃん?だっけ?おにーさんの彼女?」
甘ったるい猫撫で声がこちらまで聞こえてくる。凪に興味があるのだろうか。凪は学校でもこんなふうに言い寄られているのだろうか。
「……花鈴は」