ながされて、絆されて、ふりむいて
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矢野先生と、付き合うことになった。ずっとずっと大好きなひとがいるのに、わたしは最低だと思う。初めから自覚は十分あった。
凪も同じ学校の三年生の先輩と付き合うことになった、みたい。
「彼氏ができた」と伝えたら「なんで」と疑問符が戻ってきた。「わたしだって恋がしたいの」と、本当はきみにしか恋をしていないのに嘘を灯したら、「そっか」って目尻を下げて微笑んでいた。
「なんで」とは思っても「いやだ」とは思ってくれないことが悲しかった。
おつきあい、だなんて、何が正解かわからなかった。恋人どころか男の子の友だちは凪しかいなかったのだから。わかるはずがない。