17時38分、石碑前。
紙切れは土に還ってしまったのか、掘っても掘っても見つからず、代わりに出てきたのは人の骨。弔うためのただの石碑なのに、骨がこちらを見つめている。その骨の上の歯と下の歯の間には、女の子が埋めた紙切れが挟まっていた。
もう一度きちんと埋めて、別れさせたい。歯の間から紙切れを取ろうと手を伸ばすと、骨は魂を宿したように動き出し、グギッという音とともに女の子の手を食いちぎってしまう。
動揺する女の子をよそに、骨は土から這いずり出てきて、校舎内に女の子の叫び声が響くも、一瞬でその声は静寂に消えた。
どこからその話が漏れ出たのか、それ以来、校舎と体育館の間の石碑には誰も近づかなくなったが、言い伝えを面白がった一部の現役中学生が、いじめの対象をさらに苦しめようと、紙切れに名前を書いて石碑に埋めたらしい。
その紙切れを埋めた中学生は今でも行方不明で、この子の最期を見たものは、誰もいない。


