悪女と罵られたので退場させていただきます!
19.理由2
「安心しなさい。ブランシュが望めば、ここから出られる」
「その言葉を信じていいのですか?」
正直、不安でしかないのですが。
「ああ。問題ない」
こんなヤバすぎる話を聞いて、五体満足で外の世界に出られるなんて、甘い話があるかしら?
何かの罠だとしか思えないのですが。
お父様はそれを理解した上で、言っているとは思うのですが……。
理解していない、というのはあり得ませんしね。
でも、よく見ると、お父様の目の下には隈ができているのですが。
「お父様……もしかして、眠れていませんの?」
「えっ?あぁ、すまないな」
「いいえ。ここ暫く、眠れていないのですか?」
「仕事が終わらなくてな……」
これは別の意味で問題ですね。
お父様、もしかして過労のせいで頭が回っていないのでは?
人払いが必要と伺って風魔法の結界を張って正解でした。
念には念をと、私の風魔法で部屋を二重結界で覆っています。
これを無効化するのは、ほぼ不可能。
人によっては「やりすぎ」だと言われるかもしれませんが、場所が場所です。「やりすぎ」くらいでちょうどいいのです。
後宮の側妃とその関係者からの暗殺にも目を光らせているくらいなんですから。
これで、皇太子の秘密を知ったために皇帝陛下と皇太子殿下の二人まで狙われる、なんて事になれば目も当てられません。
まぁ、今のところ側妃関係者から何かされたことはありませんが。用心に越したことはないですからね。
配属替えになって行方知れずの侍女達の例もありますし、油断はできません。
お父様が帰った後で暗殺者に殺されないでしょうか?とっても不安。
その場合、皇室お抱えの暗殺部隊?それとも皇帝陛下直属の影達?どちらにしても怖すぎます。
「ブランシュ、そう心配せずとも暗殺などはない」
心を読まれた!?
私、言葉にしてませんよ!
「さっきから声に出しているぞ」
「えっ?」
あら、いやだ。私ったら、はしたない。
心の声って意外と漏れてしまうものなのですね。
これは今後の教訓として心に刻んでおかなくては。
暗殺の心配がないとすると、私の結婚には別の思惑があるように思えてなりません。
訳ありの皇太子殿下をどうにかしてほしい、という事でしょうか?
医者でもない私には無理な話です。
後宮の管理も違いましたし。
「お父様」
「なんだい?」
「私を皇太子殿下と結婚させた理由を教えていただけますか? 陛下の『褒美』となって皇太子妃になりましたが、本当は別の理由がおありなのでしょう?」
「理由か……。ブランシュが怪しむのは分かる。だが、今回に限っては、他意はない」
「……」
「本当だ。どちらかと言うと、お前を一時的に保護する名目で皇太子妃にしたんだ。こちらに居た方がより安全だからな」
お父様から意外な言葉が飛び出してきました。
私の保護?
「どういう事ですか?」
「まだ話すつもりは無かったんだがな……。まあ、いい。この際だ、お前に話しておこう」
そう前置きして、お父様は話し始めました。
私には厄介な相手から求婚をされていたこと。
それを断わるために皇太子殿下と婚姻を結んだこと。
わざわざ結婚してまですることなのか、と個人的には思いましたが、お父様は「そこまでしなければならない相手だ」と仰るので相当まずい相手だと理解しました。
もっとも、その相手が誰なのかは頑なに教えてはくれませんでしたが。
よほどの大物なのか、それとも帝国内でも危険物扱いを受けている人物なのか。
「その言葉を信じていいのですか?」
正直、不安でしかないのですが。
「ああ。問題ない」
こんなヤバすぎる話を聞いて、五体満足で外の世界に出られるなんて、甘い話があるかしら?
何かの罠だとしか思えないのですが。
お父様はそれを理解した上で、言っているとは思うのですが……。
理解していない、というのはあり得ませんしね。
でも、よく見ると、お父様の目の下には隈ができているのですが。
「お父様……もしかして、眠れていませんの?」
「えっ?あぁ、すまないな」
「いいえ。ここ暫く、眠れていないのですか?」
「仕事が終わらなくてな……」
これは別の意味で問題ですね。
お父様、もしかして過労のせいで頭が回っていないのでは?
人払いが必要と伺って風魔法の結界を張って正解でした。
念には念をと、私の風魔法で部屋を二重結界で覆っています。
これを無効化するのは、ほぼ不可能。
人によっては「やりすぎ」だと言われるかもしれませんが、場所が場所です。「やりすぎ」くらいでちょうどいいのです。
後宮の側妃とその関係者からの暗殺にも目を光らせているくらいなんですから。
これで、皇太子の秘密を知ったために皇帝陛下と皇太子殿下の二人まで狙われる、なんて事になれば目も当てられません。
まぁ、今のところ側妃関係者から何かされたことはありませんが。用心に越したことはないですからね。
配属替えになって行方知れずの侍女達の例もありますし、油断はできません。
お父様が帰った後で暗殺者に殺されないでしょうか?とっても不安。
その場合、皇室お抱えの暗殺部隊?それとも皇帝陛下直属の影達?どちらにしても怖すぎます。
「ブランシュ、そう心配せずとも暗殺などはない」
心を読まれた!?
私、言葉にしてませんよ!
「さっきから声に出しているぞ」
「えっ?」
あら、いやだ。私ったら、はしたない。
心の声って意外と漏れてしまうものなのですね。
これは今後の教訓として心に刻んでおかなくては。
暗殺の心配がないとすると、私の結婚には別の思惑があるように思えてなりません。
訳ありの皇太子殿下をどうにかしてほしい、という事でしょうか?
医者でもない私には無理な話です。
後宮の管理も違いましたし。
「お父様」
「なんだい?」
「私を皇太子殿下と結婚させた理由を教えていただけますか? 陛下の『褒美』となって皇太子妃になりましたが、本当は別の理由がおありなのでしょう?」
「理由か……。ブランシュが怪しむのは分かる。だが、今回に限っては、他意はない」
「……」
「本当だ。どちらかと言うと、お前を一時的に保護する名目で皇太子妃にしたんだ。こちらに居た方がより安全だからな」
お父様から意外な言葉が飛び出してきました。
私の保護?
「どういう事ですか?」
「まだ話すつもりは無かったんだがな……。まあ、いい。この際だ、お前に話しておこう」
そう前置きして、お父様は話し始めました。
私には厄介な相手から求婚をされていたこと。
それを断わるために皇太子殿下と婚姻を結んだこと。
わざわざ結婚してまですることなのか、と個人的には思いましたが、お父様は「そこまでしなければならない相手だ」と仰るので相当まずい相手だと理解しました。
もっとも、その相手が誰なのかは頑なに教えてはくれませんでしたが。
よほどの大物なのか、それとも帝国内でも危険物扱いを受けている人物なのか。