悪女と罵られたので退場させていただきます!
15.ジェニー王女side
羨ましかった。
妬ましかった。
だってそうでしょう?
下手すれば私よりもずっと血筋が良いんだもの。
彼女は公爵令嬢だけど二つの国の王家の血を引いてる。亡国となった国の血を最も受け継いでいると聞かされた時は「亡国なら意味ないわ」と。鼻で笑っていた。お喋り好きなメイド達と嘲笑っていたのに。
本物が目の前に現れた瞬間、圧倒された。
シミ一つない肌と宝石さえ霞む煌めく瞳、細い指でさえも精緻に造られた人形のよう。
綺麗な令嬢なんて大勢いる。
なのに彼女は突出していた。
ただ綺麗なだけじゃない。彼女から発するオーラが周りを圧倒していた。
『お綺麗な方ね』
『ええ、なんて綺麗に歩くのかしら』
『ヴァレリー公爵令嬢はたしか亡国の……』
『しっ!それは言ってはダメよ。今は帝国の公爵令嬢なんですもの』
亡国の公爵令嬢から帝国の公爵令嬢になったと知ったお喋りなメイド達の態度がガラリと一変した。
あれだけ一緒に貶していたのに、帝国の皇室の血も引いてると知ると手のひらを返した。気に入らない。
『王女殿下、ダメです』
『どうしてよ!所詮は亡国の貴族でしょ!』
『帝国貴族になっているんです。ただの亡国の貴族ではないんです』
『うちの国にだって亡命貴族はいるじゃない!そいつらと同じでしょ!』
『全然違いますよ!』
『亡命したのが帝国だったからでしょ?だから爵位を得られただけじゃない。大したことないわ!』
偶々、大きい国に亡命して地位を得た。
それだけ。王族でも何でもない。私の方が上よ!
公爵令嬢風情が敵うはずない。
なのに。
帝国の公爵家は別格だと。
……なにそれ。
意味が分からない。
しかもそれだけじゃないわ。
亡国の王家。
その濃い血筋故に価値が高まっているですって?
……本当になにそれ。
口の悪い貴族達が陰でコソコソ話しているのに気付いた。
「本物の王女よりもずっと王族らしい」とか「血筋はあちらの方が上だ」とか。
……本当になんなのよ。
腹が立って仕方がない。
私のお母様は身分の低い側妃。だから余計にそういった陰口が増えてくる始末。悔しかったわ。まるで「ヴァレリー公爵令嬢の方が王女の地位に相応しい」って言われているみたいだった。だから。ヴァレリー公爵令嬢に良い印象はなかった。
それに、幼馴染の婚約者になったことも気に入らなかった。
『フリッドは新参者の公爵令嬢を選んだのね』
『違います。オーファンラスター公爵家のご次男、フリッド様が選ばれたのです』
説教臭い家庭教師が一々訂正してくるのも苛立った。
フリッドとは婚約寸前までいっていた。
色々な要素が混じって結局はダメになったけど。
フリッドは私にとって兄のような存在。
昔から知っているし、恋愛感情はお互いに全く無かった。
だから。
フリッドが誰と婚約しても結婚しても何とも思わなかったはず。
そう、彼女でさえなければ……。
妬ましかった。
だってそうでしょう?
下手すれば私よりもずっと血筋が良いんだもの。
彼女は公爵令嬢だけど二つの国の王家の血を引いてる。亡国となった国の血を最も受け継いでいると聞かされた時は「亡国なら意味ないわ」と。鼻で笑っていた。お喋り好きなメイド達と嘲笑っていたのに。
本物が目の前に現れた瞬間、圧倒された。
シミ一つない肌と宝石さえ霞む煌めく瞳、細い指でさえも精緻に造られた人形のよう。
綺麗な令嬢なんて大勢いる。
なのに彼女は突出していた。
ただ綺麗なだけじゃない。彼女から発するオーラが周りを圧倒していた。
『お綺麗な方ね』
『ええ、なんて綺麗に歩くのかしら』
『ヴァレリー公爵令嬢はたしか亡国の……』
『しっ!それは言ってはダメよ。今は帝国の公爵令嬢なんですもの』
亡国の公爵令嬢から帝国の公爵令嬢になったと知ったお喋りなメイド達の態度がガラリと一変した。
あれだけ一緒に貶していたのに、帝国の皇室の血も引いてると知ると手のひらを返した。気に入らない。
『王女殿下、ダメです』
『どうしてよ!所詮は亡国の貴族でしょ!』
『帝国貴族になっているんです。ただの亡国の貴族ではないんです』
『うちの国にだって亡命貴族はいるじゃない!そいつらと同じでしょ!』
『全然違いますよ!』
『亡命したのが帝国だったからでしょ?だから爵位を得られただけじゃない。大したことないわ!』
偶々、大きい国に亡命して地位を得た。
それだけ。王族でも何でもない。私の方が上よ!
公爵令嬢風情が敵うはずない。
なのに。
帝国の公爵家は別格だと。
……なにそれ。
意味が分からない。
しかもそれだけじゃないわ。
亡国の王家。
その濃い血筋故に価値が高まっているですって?
……本当になにそれ。
口の悪い貴族達が陰でコソコソ話しているのに気付いた。
「本物の王女よりもずっと王族らしい」とか「血筋はあちらの方が上だ」とか。
……本当になんなのよ。
腹が立って仕方がない。
私のお母様は身分の低い側妃。だから余計にそういった陰口が増えてくる始末。悔しかったわ。まるで「ヴァレリー公爵令嬢の方が王女の地位に相応しい」って言われているみたいだった。だから。ヴァレリー公爵令嬢に良い印象はなかった。
それに、幼馴染の婚約者になったことも気に入らなかった。
『フリッドは新参者の公爵令嬢を選んだのね』
『違います。オーファンラスター公爵家のご次男、フリッド様が選ばれたのです』
説教臭い家庭教師が一々訂正してくるのも苛立った。
フリッドとは婚約寸前までいっていた。
色々な要素が混じって結局はダメになったけど。
フリッドは私にとって兄のような存在。
昔から知っているし、恋愛感情はお互いに全く無かった。
だから。
フリッドが誰と婚約しても結婚しても何とも思わなかったはず。
そう、彼女でさえなければ……。