総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ

♦︎特警×ハンター





メイン会場の集合場所に足を踏み入れると、そこはすでに異様な熱気に包まれていた。

高い天井に反響する話し声、装備が擦れる金属音。

特殊警備隊の端正な制服と、ヴァンパイアハンターの無機質な黒い戦闘服が入り混じって独特なコントラストを描いている。


ざっと見渡しただけでも…数十チーム。



「胡桃っち早くおいで、チーム表もう出てるよ〜」



人混みの向こうから、天音くんがひらひらと手を振りながら近づいてくる。

彼に促されるまま掲示板へ向かうと、そこには今回の合同訓練のチーム分けが貼り出されていた。


最上段にあるAチームの欄。

そこに並んだ名前を見て、私は思わず息を呑んだ。



【Aチーム:赤羽叶兎、朝宮胡桃、栗栖天音、楪琥珀】

【Bチーム:神代雪那、九条秋斗、蓮水永季、橘理央】



………えっ、何このメンツ。嘘でしょ…。


叶兎くんも天音くんも、前に琥珀と喧嘩未遂してたことあるけど大丈夫…!?

天音くんに限っては“前に”どころか“さっき”だし…。


そんな当人の天音くんは隣でチーム表を見上げ、他人事のように口笛を吹いた。



「なかなか面白い組み合わせじゃん。さっきのハンターくんと一緒なのは気に食わないけど」



刺すような視線を向けられても、琥珀は全く聞こえていないかのようにスルーを決め込んでいる。

それどころか大きなあくびを噛み殺しながら眠たげな目をこすっていた。



「ふぁ……で、ルールは?」



そのタイミングでスタッフがマイクを握り、会場全体に説明を始めた。



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