総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ
【side胡桃】
初めて聞いた、叶兎くんの心の奥底に眠っていた本当の想い。
私が想像していたよりも何倍も、何十倍も……叶兎くんは私のことを、深く愛してくれていた。
閉じ込めたいなんて、そんなの、普通なら怖くて逃げ出したくなるような言葉だ。
でも……不思議と恐怖はなかった。
むしろ、そんなにも私を求めてくれているのだと知って、胸の奥がじんわりと熱くなっていく。
「……普通、引くとこでしょ、今の…」
叶兎くんが、自分を蔑むような、どこか自嘲気味な低い声で呟く。
「……引くっていうか……びっくりは、したけど……」
私は赤くなった顔を隠すように少しだけ俯いた。
引いたりなんて、するわけない。
だって…。
「……だって、私だって……叶兎くんのこと、自分だけのものにしたいって、独り占めしたいって思うとき……ある、し……」
もごもごと言葉を濁す。
最後の方は自分でも聞き取れないくらいの小さな音量だったけど、夜の静寂の中では、彼に届くには十分だったみたい。
叶兎くんは弾かれたように固まったまま、信じられないものを見るような目で私を見つめていた。
「……胡桃も…俺の事独り占めしたいの?」
ぷいっと顔を横に背ける。
……当たり前じゃん。
だって叶兎くんは、叶兎くんが思っている以上にずっとずっと、かっこよくて、特別で、人気者なんだから。