総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ
「胡桃。俺の……」
一瞬、間が空いて。
「恋人」
はっきり言われて、心臓が跳ねた。
店主さんは「まあまあ!あの時の式典の子ね〜!」と声を上げて、嬉しそうに手を叩いた。
「胡桃ちゃん、よろしくね〜!こっちの生活大変だと思うけど、協力できることあれば手伝うからいつでもお店来てね!」
「よ、よろしくお願いします!」
「にしても…あの叶兎くんが麗音さんの後継者で、こんな可愛い恋人まで出来て…私感動してるわ…」
なんか、叶兎くんのお母さんみたいで微笑ましくなる。
きっと昔から叶兎くんのことを見守ってきたのだろう。
「大袈裟ですよ」
その時。
そのやりとりをじっと見上げていた小さな影が、店主さんの後ろからぴょこっと前に出てきた。
たぶん、まだ幼稚園くらいの男の子。
「ねえねえ」
くりっとした目で、私と叶兎くんを交互に見て、首を傾げた。