総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ
「大丈夫よ、正直で。私、こういう話大好きなの」
ですよね!?
華恋さんはふっと優しく微笑んだ。
「叶兎、胡桃ちゃんのこと大事にしてる?」
「……すごく、大事にしてくれてます。十分すぎるくらい…」
「ふふ。よかった」
その笑顔が、少しだけ誇らしそうで。
「あの子ね。昔から不器用で。……強がってるけど、本音は隠すタイプなの。だからね…」
一拍置いて、私を見る。
「胡桃ちゃんみたいな子が隣にいてくれて、私は安心してる」
胸の奥が、じんとあたたかくなった。
「……母さん」
振り向くと、いつの間にか叶兎がキッチンの入り口に立っていて、腕を組んだままこちらを見ていた。
……あ、これ。
絶対、さっきの会話ちょっと聞いてたな。
「胡桃に変なこと吹き込まないで」
「変なことってなによ〜。事実確認でしょ?」
華恋さんは一瞬きょとんとしてから、すぐにくすっと笑った。
そして楽しそうに、リビングの棚へと向かっていく。