総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ



この人……大学生、だよね。

“レポート”って言ってたし。


咄嗟に言葉を探していると、相手はあっさり笑った。



「いや、純粋に珍しいなって」



そう言って、もう一冊を手に取ってじっと表紙を眺める。



「研究好きなんだ?」



研究…みたいなもの、かな…?



「まあ、……その、ちょっと、興味があって…?」



無難な答えを返すと、彼は楽しそうに頷いた。



「いいね。俺もそういうの嫌いじゃない」



拾い終えた本をまとめて渡しながら、にっと笑う。

その時。



「胡桃、大丈夫?」



後ろから、時雨くんの声がした。




< 69 / 78 >

この作品をシェア

pagetop