総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ



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窓際の少し広めのデスクにひとり座って私は本を何冊も積み上げ、その一冊一冊を順番に開いていった。


分厚い表紙に年季の入った紙の色。

ページをめくるたびにかすかに立ちのぼる、古い紙の匂い。


周囲は静かで、聞こえるのは誰かが遠くでページをめくる音だけ。

時間が、ゆっくり、ゆっくりと流れている。



──吸血鬼と人間の契約は、単なる力の貸与ではない。
──精神状態と血の相性が、能力の安定に深く関わる。



文字を追いながら、無意識に眉間に力が入る。


……難しい。

頭では理解しようとしているのに文章がやたらと硬くて、言葉がなかなか入ってこない。

集中しているつもりなのに、気づくと同じ行を何度も読み返している。



ダメだ。だんだん、文字がじわっと滲んできた。



目の奥がじんわり重くて、思考がゆっくり鈍っていく。


気づけば思っていた以上に時間が経っていた。


昨日も結局遅くまで起きてたし、今日は朝から頭を使いすぎたのかもしれない。

まぶたが、抗えないくらい重い。



……ちょっとだけ。

ちょっとだけ休もう。



机に突っ伏したままそう思った次の瞬間、意識がふっと落ちた。





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