総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ
……今の、気のせい?
そう思う間もなく。
「──あれ、胡桃ちゃん?」
頭の上から聞き覚えのある爽やかな声が聞こえてきて、ハッと振り返る。
そこに立っていたのは──。
「……桐葉くん、春流くん…!?」
思いがけない再会に思わず立ち上がった。
そういえば、2人はここの大学に通ってるんだった。
「噂をすれば吸血鬼くんじゃん。胡桃の友達?」
琥珀は頬杖をついたまま、興味深そうに二人へ視線を向けた。
吸血鬼ってこと、知ってるんだ…?
「うん、高校が一緒だったの」
私が答えると、桐葉くんは少し不思議そうな顔で首を傾げる。
「……2人こそ友達なのか?」
……友達。
そう言われると、返事に一瞬迷ってしまう。
さっき廊下でぶつかって、今少し話したばかりだし。
でも、「違います」と突っぱねるのも変だし……と答えを探していると。