箱入り令嬢ですが恋がしたいのです〜選ばれなかった御曹司に溺愛されて結婚します〜
幼稚舎から大学までエスカレーター式で通った学校。そこは同じような家柄の子たちが溢れるお嬢様学校で。友達にも恵まれたけれど私はいつもどこか特別扱いを受けてきた。
膨大な寄付金と社会的地位を持つ私の家系のせいだ。誰しもが私の顔色をうかがい、その背景にある家のことを気にしている。それが透けるように見えて私はいつも作り笑いで受け流してきた。
幸せなのに、どうしてこんなにさみしいのか。
愛されているのに、どうして私の心は満たされないんだろう。それはきっと、私がどこか独り歩きして本当の自分をさらけ出すことができなくなったからだ。本当の自分を晒せない、受け入れてもらえない、求められていない。それが年を重ねるほど感じて、年を重ねるたびに思い知らされるのだ。
巳波佳乃。私の名前だ。
都心の一等地や高級ホテル、複合施設を所有し国内で知らない人はいない不動産系財閥。今後はホテル事業を含むグループ中核にもっと力を入れるため事業の拡大を考えている。ますます巳波の名前は国内で揺るがないものとなるだろう。
私はそこの一人娘で、この家を継ぐために絶対に婿を取る必要がある。それは幼い時から両親に聞かされてきている。
「佳乃にぴったりのお婿さんはパパとママが見つけてあげるから何も心配しなくていいのよ」
佳乃の王子様はもう決まっているの。パパとママに任せていれば平気、それはもう耳タコだった。幼いときはその言葉に胸をときめかせてきた。自分の元に王子様は自然とやってきて、この手を取ってくれるのだと。夢見て憧れて、その日を待ちわびたことだってある。
でも今は違う。
――恋、したいなぁ。
膨大な寄付金と社会的地位を持つ私の家系のせいだ。誰しもが私の顔色をうかがい、その背景にある家のことを気にしている。それが透けるように見えて私はいつも作り笑いで受け流してきた。
幸せなのに、どうしてこんなにさみしいのか。
愛されているのに、どうして私の心は満たされないんだろう。それはきっと、私がどこか独り歩きして本当の自分をさらけ出すことができなくなったからだ。本当の自分を晒せない、受け入れてもらえない、求められていない。それが年を重ねるほど感じて、年を重ねるたびに思い知らされるのだ。
巳波佳乃。私の名前だ。
都心の一等地や高級ホテル、複合施設を所有し国内で知らない人はいない不動産系財閥。今後はホテル事業を含むグループ中核にもっと力を入れるため事業の拡大を考えている。ますます巳波の名前は国内で揺るがないものとなるだろう。
私はそこの一人娘で、この家を継ぐために絶対に婿を取る必要がある。それは幼い時から両親に聞かされてきている。
「佳乃にぴったりのお婿さんはパパとママが見つけてあげるから何も心配しなくていいのよ」
佳乃の王子様はもう決まっているの。パパとママに任せていれば平気、それはもう耳タコだった。幼いときはその言葉に胸をときめかせてきた。自分の元に王子様は自然とやってきて、この手を取ってくれるのだと。夢見て憧れて、その日を待ちわびたことだってある。
でも今は違う。
――恋、したいなぁ。