箱入り令嬢ですが恋がしたいのです〜選ばれなかった御曹司に溺愛されて結婚します〜
episode4...重ね合う想い、あなたと恋するために
「久しぶり」
「……どうして?」
どうして? なぜ? 脳内はそれらの言葉で繰り返される。名前を呼ばれて振り向いたそこには、貴政さんではない、玄野さんがいた。
「元気?」
「……」
「どうしてるかなって、思ってた」
「……」
「みんなも急に巳波さんが辞めて戸惑って、寂しがってるよ」
「……」
「……泣くな」
――だって、無理。
「貴政が来て欲しかった?」
「ち、ちが……」
「巳波さん……巳波佳乃さん」
ギュッと私の手を掴む玄野さんがいる。真っ直ぐ見つめて私の名前を呼んでくれる。掴まれる手が溶けそうなほど熱い。
この手がまた、私に触れてくれるなんて。
「叶えてやるって、約束した」
「え……」
「行きたいところやしたいこと、なんでも聞いてやるって。その権利は俺が持ってる。だから……兄貴に、貴政にはやれない」
それは一体……その思いを表情で読み取る玄野さんは触れる手に力を込めて言ってくれた。
「勝手に充分だ、なんて自分を納得させるなよ。好きなものもっと見つけるんじゃないのかよ。仕事も、やりたいこと、まだ何ひとつ叶えてなんかいないだろう? それは俺が叶えてやる。だから一緒に夢を見させてくれないか」
「夢……?」
「覚悟がなかった。ひとりの男として、君を想うことは許されないと。でも決めたんだ、君を愛し抜くって決めたから」
――え?
「君がそばにいないとダメなんだ。もうさ、俺がダメ」
そうこぼした玄野さんが私をいきなり抱きしめた。
「……どうして?」
どうして? なぜ? 脳内はそれらの言葉で繰り返される。名前を呼ばれて振り向いたそこには、貴政さんではない、玄野さんがいた。
「元気?」
「……」
「どうしてるかなって、思ってた」
「……」
「みんなも急に巳波さんが辞めて戸惑って、寂しがってるよ」
「……」
「……泣くな」
――だって、無理。
「貴政が来て欲しかった?」
「ち、ちが……」
「巳波さん……巳波佳乃さん」
ギュッと私の手を掴む玄野さんがいる。真っ直ぐ見つめて私の名前を呼んでくれる。掴まれる手が溶けそうなほど熱い。
この手がまた、私に触れてくれるなんて。
「叶えてやるって、約束した」
「え……」
「行きたいところやしたいこと、なんでも聞いてやるって。その権利は俺が持ってる。だから……兄貴に、貴政にはやれない」
それは一体……その思いを表情で読み取る玄野さんは触れる手に力を込めて言ってくれた。
「勝手に充分だ、なんて自分を納得させるなよ。好きなものもっと見つけるんじゃないのかよ。仕事も、やりたいこと、まだ何ひとつ叶えてなんかいないだろう? それは俺が叶えてやる。だから一緒に夢を見させてくれないか」
「夢……?」
「覚悟がなかった。ひとりの男として、君を想うことは許されないと。でも決めたんだ、君を愛し抜くって決めたから」
――え?
「君がそばにいないとダメなんだ。もうさ、俺がダメ」
そうこぼした玄野さんが私をいきなり抱きしめた。